子どもの死因1〜3位 (平成24年)から 親ができる簡単なこと

日本の1歳未満の赤ちゃんがなくなる確率(乳児死亡率)は1000人当たり約2.3人。
今から30年の1983年を調べると6.2人。医学の進歩によりたくさんの命が救えるようになりました。
これは世界でもトップクラスの数字です。

厚生労働省 平成24年人口動態統計月報年計 人口動態総覧(率)の年次推移 より

では、不幸にも亡くなられる赤ちゃんはどんな理由か

0歳、1〜4歳の死因1位は先天奇形。0歳の2位は呼吸障害等となっています。
ここは親の努力では回避することが難しそうです。

1歳以上の各年齢階級の上位には「不慮の事故」が常に上位に入っています。

10〜14歳で「自殺」が3位に入り、15〜19歳では1位になっている点もとても気になります。
この表では子どもにならないので省略しましたが、15〜39歳までの死因のトップは「自殺」になっています。

毎年3万人と言われる自殺者の数ですが、15〜19歳という速いうちから、若い世代で1位になっていることは衝撃でした。

「悪性新生物」の多さも目を引きます。
子どものがんを小児がんと言いますが、約10,000人に対し1人の頻度で発生するそうです。
過去30年間で長期生存率は約30%から70%まで向上したそうですが、以前として死因の上位になっていますので、さらなる進歩を期待したいです。こういうところに医療費を使ってほしいなぁ。というのが個人的な思いです。

参考:小児がん情報ステーション 小児がんについて より
⇒上記サイトはリンク切れになっていたので、下記のリンク先をご参照ください(2014/9/5 追記)
参考:小児がん情報サービス 小児がんとは



さて、今回は一番対応がとりやすく、小さい子どもに多い「不慮の事故」について調べてみました。
「不慮の事故」の原因を見ると、1〜9歳では「交通事故」と「溺死」多くなっています。


出典:政府広報オンライン
子どもを事故から守る!プロジェクト 情報共有で子どもの事故を防ぐ


このことから親ができることを考えてみました。

まず「交通事故」に関しては、その原因の多くは「自動車事故」だそうです。
ベビーシート、チャイルドシート未着用によるものはもちろん、正しい装着がなされていない。
事故に会うのは「ちょっとそこまで」というのが多く、低速走行でも危険です。

また、1〜4歳になると動き回れるようになるので、ボールを追って飛び出しはねられるケースも多いようです。

このことから、親にできることは以下のようなことでしょうか。

 ・チャイルドシートをいつでも正しく装着すること。

 ・外で遊ぶ際には飛び出しに十分注意すること。
また自転車による死亡事故は頭部損傷によるものなので、

 ・自転車に乗る時にはヘルメットをかぶらせること
で防げるでしょう。


上記は「交通事故」の死亡例を取り上げたものであり、負傷例を考えると氷山の一角です。
これで防げる負傷例は山のようにあると思います。


次に溺死ついてですが、
4歳以下の子どもがお風呂場で。というケースが多いようです。(特に夏が多いみたいです)
これを防ぐためには以下のような対応策があると思います。

 ・浴室に簡単に入れないようにする

 ・浴槽に頑丈な蓋をする(子どもが乗っても落ちない)
また溺死しなくても、後遺症が残るケースも多くあり、

 ・心肺蘇生方法を身に着ける
というのも大事なことです。
私もいつも覚えておきたいと思いながら、ずるずるきてしまっていることです・・・

また一時期ビニールプールでの溺死で話題になりましたが、

 子どもは10㎝の水深で溺れます
どんなに浅くても油断は禁物ですね。


以上、不慮の事故への対応でした。
改めて、自分でも確認してみようと思います。



参考文献

「子どもの飛び出し事故の事例分析」 実践女子大学 松浦常夫
http://www.itarda.or.jp/ws/pdf/h23/14_06kodomo.pdf

「こどもたちに多い事故とその予防、応急処置について」
京都第二赤十字病院小児科 長村敏生 先生
http://www.convention-axcess.com/jsep/doc/26th_kumin/slide-5.pdf

「小児の事故」 - 国立成育医療センター研究所
(最新乳幼児保健指針 2001年3月 日本小児医事出版社発行より抜粋)
http://www.nch.go.jp/policy/syoseki/jiko.htm