少年野球ムラ

息子が少年野球をはじめた。
本人の根性も心配だったが、夫婦そろって全く体育会系とは縁遠い家庭なので、そちらの方が余程心配だった。

案の定、予感は的中する。
子どもたちへの、自分たちが少年時代のような理不尽な厳しさはないが、この組織は非常に独特で異様なルールをいくつも持っていた。
ざっくり要点をまとめてみる。

1.強烈な男女分業
父親・母親と、明確に役割が分かれている。
父親と母親の役割が一部の家庭で多少重なる家庭はあるが。
連絡経路すら、全く別々の体系である。
これは少年野球の世界なら当然なのかもしれませんが、他の習い事でこのような経験はない。
あくまで「保護者」として関わることができるのだが、このムラでは困難を極める。
はっきり言って片親、またはほぼワンオペの家庭には参加は不可能に近い。
我が家のように夫婦逆転で生活しているだけでも不都合なことが多々出てくる。

2.親まで縦社会
体育会系なんだから縦社会に決まっているだろう?
というかもしれない。しかし、今の若い世代相手にこんな対応自分は取らない。
子どもの年齢だったり、親の年齢だったり。まぁ色々な基準がチームによってあるようだが、
一般的な習い事の感覚で行くと、なぜ上下関係があるのか?
子どもの親でしかないのだから、そこは横だろう?と思う。
自分より先に入っているので、下手に出て丁寧に接していますが、
社会的マナーを欠いて随分上から見下ろされるのは気分が悪い。
ちなみに子ども達は学年に関係なく、上下なく楽しんでいる。

3.フィードバックなしのトップダウン
殆どのことは幹部で決まる。幹部だけで決まる。
決まったことを伝達されるだけで、結果をフィードバックすることもない。
意見を言う間も殆どない。子どもの手前言えない面もある。
これほどまでに一方的に子どもを指導する。という立場をとるのは「ボランティア」で長年続いてるから?
全く無神経というわけではなく、気を使っていただいているのもわかる。
だけど、これほどまで一方的に、伝達だけ降りてくるという仕組みに違和感がありすぎて・・・
何かを運営する時、これほどメンバーや関係者の声を聴かずに続けることに、恐怖心はないのだろうか?と思う。

4.少年野球としか比べない
チームの話になっても常に「他の少年野球チーム」との比較である。
たまに「クラブチーム?」と比べることもあるが、それは金銭的な面や技術レベルなどの話。
運用に関しては全く参考にはしない。
サッカーでもテニスでも、なんでもいいから他の習い事やスポーツ、楽しみと比較してみてはどうだろうか?
残念ながらそういう話を全く聞いたことがない。
我が家では数あるスポーツや習い事、趣味のなかの一つでしかない。
「野球」である必要は全くないので、この状況が残念である。


野球が不人気なのはなぜか?という話があっても、核心には突っ込まない。
個人的には野球は道具や場所のハードルが高いし、ルールや動きも難しい。
そのうえ、野球を単純に楽しみたい。と思っても肝心な子どもより、親にとってのハードルばかりが話題になる。
これでは人気が低迷していくに決まっていると思う。

私は「うちのチームの勧誘をしてくれ」と言われたら
きっぱりと「ノー」と言うだろう。
この世界で胸を張って自分のチームをお勧めできる関係者がどれだけいるだろうか?
しっかり親の負担を説明しても、なおかつ平然と「やりましょう」と言えるだろうか?

意外と老害があることにも驚いた。
とっくに子どもが成人していそうな人が突然やってきて、あれやこれや言っていく。
代表の大人たちも持ち上げる。なんかすごい異様な光景だ。
そりゃ長年続くチームに貢献して、過去は尽力されていたと思うのですが、
今のチームの運営に口をはさんだりするのはどうなのか?
その他の親や子どもにすれば「あんた誰?」というレベルである。

う〜ん、なんとも不思議なムラで、ちょっと外と比べれば色々な気づきがあると思うのですが。
ムラごとどうこうしようなんてモチベーションなど、とても出ません。