NPOや市民活動に必要なのは「課題解決」の精神

NPOには二つの大きくすると二つの形があります。

「課題解決型」と「コミュニティー型」

「課題解決型」は発生している社会問題を解決すべく、同じ思いを持った人が集まる組織です。

「コミュニティー型」は同じ属性や地域の人が集まり交流を深めるための組織です。

医療系のNPOや市民活動をされている方はどちらにあてはまるでしょうか?
もちろん、どちらにもあてはまる組織もあるでしょう。

しかし、今後組織を継続し活性化させたいのであれば「課題解決型」へ舵を切る方がベターです。
NPOや市民活動をしている方から、一番よく聞く問題。

「若い人が来ない」

若い人は社会問題にもコミュニティーにも興味がないのか?

といえば、今の20〜30代は40〜60代前半の方に比べれば、むしろ興味を持っています。

しかし、年齢差が大きすぎるので「コミュニティー型」で若い人をひきつけるのは難しいでしょう。
同じ属性を持たないと「コミュニティー」を形成するのは難しい。
共通点があっても、若い人だけで集まる方がよっぽど楽しいんです。

その点「課題解決型」の場合は、年齢は関係ありません。
同じ思いを持っていれば若い人も集まってきます。
それに若い人も

「必ずしも同年代の仲間が同じ問題意識を持っていない」

ことを自覚しています。
なので年齢の壁を超えて組織内で思いを共有しやすいのですよね。

『うちは「課題解決型」だけど、若い人がこないんですが』

と思う方もいるかもしれません。

それは自分の組織は「課題解決型」だと思っている場合でも、何年も運営している組織になると「コミュニティー型」になってきているケースがよくあります。その例が

「活動(組織)を継続すること」

を意識しはじめることです。

「課題を解決すること」と「活動を継続すること」

相反するものではありませんが、本来の目的は「課題を解決すること」です。
「目の前の課題を早く解決する」ことより、「継続してゆっくりでも解決する(一緒に活動する)」
ことが優先されます。

そうすると、若い人(新しい参加者)には、

「課題を解決するために入ったのに」

という思いを抱きます。
最初の時点では「組織に属すること」は手段で「課題を解決すること」が目的です。
なので「組織を継続すること」は目的にはならないのです。(手段と目的が違う)

特に今の若い世代は「課題解決」の視点が強いと思います。
アメリカ型のNPOやソーシャルビジネスという視点が入っているからです。
若い世代の成功事例を見ればわかります。今は成功事例があればすぐに知れ渡る時代です。
フローレンスかものはしプロジェクト、有名な若手NPOは課題解決型です。

過去エントリー)
NPOの存在理由はミッション第一にあるべき