医療系学生からリアリティーが求められている

先日医療系学生のイベントでお話をさせていただきました。

話した内容は「患者の家族としての視点」についてです。
それを経験してもらうために、ワークショップも実施しました。

そして最後にアンケートの記入をお願いし

「学校では受けられない、こんな授業があったら受けたい。というものを教えてください。」

と聞いたところ、多くの学生が

「患者やその家族の考えを知りたい」

という答えを頂きました。

また、イベント中の質疑応答の時間でも、聞かれた内容は

「その時どう思ったか」

という質問が多く、その質問があまりにストレートなので驚きました。
元々患者(家族)の声を聞こうというイベントですが、学生のみなさまが本当に

「医療を受ける人のリアルなところが気になっている」

という印象を受けました。

私のプレゼンを見直すと、もっと気持ちの変化を知りたかったんだな。
そして自分だけの「リアリティー」に欠ける。と反省しました


ん!?これは確か研修でも出た内容だったような・・・
と思い資料を掘り返すと出てきました。


これは上級研修で患者スピーカーの意義について考えたワークショップの写真。

「リアルさ」という言葉が出てきます。
そしてこの時の振り返りのメモを見ると

リアルさを求められている。自分が話せる「リアル」は?

とありました。

この一致は凄い。

学生のニーズと患者スピーカーの意義が完璧にマッチしている。

このワークショップの時には、学生と話した機会もなく、実感がありませんでした。
でも「伝えたいこと」ではなく「求められているもの」で考えたとき。こういう結論になりますよ。
という、ちょっと想像に近いような、説得されたような受け止め方でした。


今回はそれが立証されたような感覚。

そして振り返りのメモには続きがあり、
「残された疑問、新しく生じた疑問は?」という部分で、

リアルさから提供できるメリット

と、書き残していました。
ワークショップでは学生が何を持ち帰ったか。
本当の意味でのメリットは目で見ることはできないでしょう。

ただその場でも見えたメリットが一つありました。それは

「異なる学科の意見が交わり、協調・多様性が生まれた」

ことです。
ワークショップがバーチャルな患者相談のような場になっていました。
そして、学生が未来の職場を想像しながら、きっと横の連携の必要性を感じてくれたと思います。


今回のイベントと患者スピーカーバンク
どちらも強くその意義を感じることができました。


是非、両者の応援をお願いします。