講演 「伝える医学 伝わる医学」 at 東大医学部五月祭 2014.05.17
ゆうきゆう×石川善樹×瀬尾拡史
3名の講演の後、パネルディスカッション。
それぞれ全く違う経歴で、同世代ぐらいの若い先生。
これだけの逸材を呼べるのはさすが東大。
3人とも30分という枠での講演が驚異的に面白かったです。
人前で話すという点だけでも学ぶべきことが沢山ありました。
■ゆうき先生
メンタルクリニックの経営&メンタル系の漫画原作者
身近な心理学について話していただき、「考え方」について今後の人生という大きな括りでも役立ちそうです。
人間は「原因」に後ろ押しされるではなく、「目的」に向かっていく存在である
大切なのは「今、ここ」。過去ではなく今
■石川先生
予防医学(パブリックヘルス)が専門です。
最近私もとても興味のある分野です。
予防とは「当たり前」のことなんです。
早寝早起きとか、食事とか、運動とか。でもそれをどう伝えるか?
今までの常識は
問題に着目する→解決策の提示
しかし、最近の気のきいたコミュニケーションはこうです。
問題を無視する→いいところを見つけほめる
(結果的に問題を解決する)
永年シャンプーの売上1位だった「Lux」が「TUBAKI」にトップの座を奪われたCMがこれです。
TUBAKIは髪にどういいのか?CMでは一切触れませんでした。
■瀬尾先生
医師の資格を持ちながら、サイエンスCGクリエイターでもあります。
NHKの「人体」という番組の3DグラフィックをみてCGに興味を持ったそうです。
それで東大医学部と3DCG専門学校のデジタルハリウッドをダブルスクール。超人です。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気のCMを作った際の話から
医学と一般の人のギャップをどう埋めるか?
一般の人(某大手広告代理店)がCMを作った場合。
病気の内容がさっぱりで、とても専門の医師から採用されません。
医師だけが作った場合は?一般の人が理解できない、または短時間では必要のない内容まで盛り込み、結果的に伝わらないものが出来上がります。
医者の知識・患者の声
それだけではいいものが出来ない。
それぞれに関しては2流3流でも、全体を大雑把に俯瞰できる存在が必要。
私もそういった人を目指したいです。
■パネルディスカッション
発想の転換。
「悪い予後ではなく幸せな予後が知りたい」
「医療が充実しすぎると、予防意識が薄れる」
「究極には医療がなくなるのもいい」
もっと頭を柔らかくしないと。
自分の中での思い込みに少し気が付きました。